(きいちご)ふうせんあそび

実習生さんが一日実習で「風船あそびをしたい」ということで、一緒に計画をしていきました。風船を使ってどんなことができるのか?子どもたちの姿を見て、経験してほしい!と思えることをたくさん考えてきてくれました。その中でも自分でしっかり準備をしてできるもの、保育を行えるものを精査していきます。

①とにかくたくさんの風船をよういする

②形や色を楽しめるように!

③風船の性質を利用したあそび

④みんなで協力して楽しみたい

この想い、ねらいを形にしていかなければなりません。嬉しい事にきいちごのブログを見ていてくれて、「これが使いたいです!」と頭の中では環境構成が出来上がっていたようです。後は風船を膨らませるだけ・・・だったのですがこの作業がなかなかに大変・・・。やってみないと分からないこともありますが、準備の大変さや大切さに気づけたのは良い学びとなったのではないかと思います。膨らんでいく様子も子どもと楽しめば良いので残りは遊びながら膨らませていく事にして、風船あそびが始まります。

      

「わー!!」と嬉しそうに子どもたちが風船へと向かっていきます。とにかくいろいろな風船に触れていきます。探索なのかもしれません。その中でも自分のお気に入りや一目惚れした風船はしっかりと手にキープしていきます。オンリーワンの風船に出会た時の子どもたちの表情がなんとも素敵です。

      

探索がおわるとそれぞれのあそびが始まります中でも多かったのが「集める」「集まる?」です。手一杯に風船を持ちたいと塞がった手でどうやって拾うか一生懸命に試行錯誤していました。そして狭いところが大好き?みんなと一緒に入ると楽しい?おそらくどちらもでしょうが、とにかく集まってワイワイとしたり、一緒にいるだけで何だか嬉しかったり囲いの中は大人気でした。

    

その他にも風船を回してみたり、運んだり、投げたりと本当にいろいろなことを思いついては試してあそびにしていくのが子どもたちのおもしろいところです。

  

タイミングを見て新しい風船を出します。この時点で30分は経過していて、子どもたちのあそびが留まることはありませんでした。ながーい風船を手にして思いついたのが「とどくかも・・・!」と天井から吊るされた風船を触ろうとします。子どもたちの目にはちゃんと吊るされた風船も目に入っていました。どうやっても触れることのできなかった風船を触ることができたのはとても嬉しそうでした。

      

一通り遊びつくして落ち着いてきたころに、掃除機のブイーンという音が響いてきます。子どもたちはなんだなんだと見に来ると、さっき先生が風船を入れていた袋がバルーンベッドになりました!使い方の説明なんていりません。子どもたちはまるで本能のままに寝転がります。これがけっこう頑丈なんです。二人で乗ってもゆったりとくつろげます。

  

最後に残った風船を集めて、大きな布の上にのせ「3・2・1・・・!」の合図で舞い上がらせる・・・はずだったのですが、子どもたちはみんなでこの布を持てるのが嬉しいいようでバサバサと大はしゃぎ。たぶん風船は見ていません。みんなでこのバサバサするのが楽しいんです。こういう時ってありますよね。こちらの意図とは全く別の使い方。そんな時に「まーいっか」って思えるのも保育者には大切なのではないでしょうか。無理に見せたって子どもたちの心には響かないでしょうし、今の子どもの姿をしっかりと捉えることが大事だと思います。

「そろそろ片づけるよ」と声をかけるとすーっと子どもたちが離れていきます。"あそびつくす"それはやっぱり子どもが教えてくれるものなのだと思います。今回、何かを企画して活動をする面白さや難しさなど様々な事を感じ、学べたのではないかと思っています。もちろん私たち担任も、風船で1時間以上も遊ぶなんて!と子どもたちの姿から学ぶところはたくさんありました。いろいろ考えていても、やっぱりあそびは子どもたちが教えてくれます。そして最後の最後までバルーンベッドに寝ていた男の子が「たのしくてうごけない」とご飯の時間ギリギリまで寝転がっていました。やってよかったなと思える最高の誉め言葉です。

 

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