キリスト教保育
子どもたちは神様が備えてくださった小さな命を、余すことなく精一杯用いて過ごしています。そして与えられている力はひとり一人違います。絵本作家ひぐちみちこさんは「かみさまからのおくりもの」の絵本の中で神様がそれぞれの赤ちゃんに贈り物をぐださった。そしてその贈り物を自分の色として成長することを絵本の中で表現しています。井上幼稚園では、子ども達がひとり一人がもつ「その子らしさ」に目を向け、自分でその色を発揮できるような保育を模索していきたいと思っています。キリスト教保育は、子どもひとり一人の力を信じ、共に歩む営みです。そして私たち大人もその神様の大きな導きによって歩むことができていることを忘れずいたいと願っています。
日々祈る機会が与えられています。「やさしいてんのかみさま・・・・」と目を閉じ手を組んで祈る子どもたち。キリスト教保育は祈りの保育でもあります。身近な出来事、自然への感謝やおどろき、身近な仲間の健康と成長・・・祈りあう中に、自分一人ではなく、多くのつながりによって過ごすことができていることを心の基盤としてお友だちの喜びや痛みがわかる子どもに成長してほしいと願っています。
その子らしく
植物の緑は千差万別です。日本古色で緑の色はふかみどり、もえぎいろ、わかたけいろ、とくさいろ、、、、と様々な緑がそのもととなる植物や自然現象を表現しつけられています。10人十色という言葉がありますが、幼稚園の子どもたちを見ていると本当にそう感じます。植物も子どもたちも同じように違いがあることをまず私たちは大切にしなければなりません。そしてそれぞれが持っている感性を自分らしく表現できるように、そして自分を大切に、そして相手からも大切にされる経験を積み重ねることが幼稚園時代には大切だと考えています。
そして遊びを展開する道筋や考え方、遊びの面白さもそれぞれです。自分のしたい遊びを見つけることができるように、そしてその遊びの中で関わり、お友だちとの様々な違いを知る。園生活の醍醐味はまさにそこにあり、そのような生活の積み重ねを通して、5歳児の最後には心を通じ、意見を合わせ、協力しみんなで作り上げていくことを目標としていきたいと思っています。
遊びを通して
子どもたちにとって遊びは生きることそのものです。その遊びによって心が満たされ、体が作られ、関わりが深まります。井上幼稚園では、できるだけ子どもたちが自分で遊びを見つけ、作り出していけるように環境を整えていきたいと考えています。
自分と向き合う
遊びは、自己表現です。与えられた遊具で遊ぶのではなく、豊かな環境の中、様々な材料を用いて遊びを作り出すことが、自分の思いを表現することにつながります。考え、工夫していく中に自然と自分の思っていることに目を向け、自分らしい姿につながっていくのではないでしょうか。
仲間と向き合う
遊びは仲間との関わりでその楽しみが広がります。自分の思いだけではなく、相手の思いを知り、共に考え発展させていく中で、関わりの力が育ち、多様な価値観を獲得していくのではと考えています。力を合わせる喜びもその中から実感していくことでしょう。
考え工夫する
遊びの醍醐味は、自分で好きなようにできることです。様々な素材を用い、何かを作り出す、お友だちと考えより楽しい遊びへと変化させる。子どもたちの自由な発想が大切にされる雰囲気や、対応を心がけています。
環境教育
子ども達が心豊かに、そして自分らしく育つためには、画一的な環境で過ごすのではなく、多様性があり、変化がある環境で原体験を積み重ねることが大切と考えます。五感を働かせて、虫を追い、泥と戯れ、風を感じ、野山を走り回る。そんな生活の中から、新しい発見屋驚きが与えられ、神様の自然の創造に感謝する時が与えられます。井上幼稚園では、子どもと自然の間をできる限り狭くし、生活の中に、そして遊びの中に自然を感じることができる環境つくりを行っています。
マイブック 絵本の読み聞かせ
子ども達は絵本が大好きです。絵本の世界に入り込み、自分が主人公となって様々な物語を自分の世界として楽しみます。読み書き以前に絵本を通して豊かな物語体験を重ねることは、その後の育ちにとってもとても大切で欠かすことのできないものと考えています。井上幼稚園では、月刊誌「こどものとも」を毎月購入していただき、「マイブック」として自分の絵本を持つ喜び、その絵本を保育者や大好きなお父さんやお母さんに読んでもらう時間を大切にしています。