「命あふれる園庭へ」 たくさんの命が育まれ、出会う場所へ
井上幼稚園では、子どもたちが子どもたちらしく育つ場として園庭を捉え、環境構成をしています。
子どもが育つ上で園庭が求められる要素とは何でしょうか?多くの公園や幼児教育施設では、安全
と管理に重きが置かれ、隅に遊具が配置される見通しの良い環境を構成しています。砂場でさえも、
衛生面の問題から撤去され、遊ぶ場から遊べない場になってしまっている傾向があります。
子どもは様々な環境に対して働きかけながら、遊びを構築していく力を持っています。五感を通し、
複雑で応答性のある環境から様々なことに気づき、不思議に思う力を持っています。大人が決めた
範囲の中だけでは遊びは広がりません。そのことを考えた時、凹凸があり、明暗があり、様々な地形
の変化があり、たくさんの自然により構築された環境こそが、本来持つ子どもたちの創造性や想像性
が発揮され、子どもらしい育ちが守られるのではと思っています。そして、そんな環境こそが自分以外
の命が集う場所となり、子どもも植物や昆虫、鳥や動物などが躍動的に過ごす場所へとつながるのでは
と考えています。
2013年度 全国学校・園庭ビオトープコンクール 奨励賞受賞
2015年度 全国学校・園庭ビオトープコンクール 文部科学大臣賞受賞
2017年度 全国学校・園庭ビオトープコンクール 奨励賞受賞